(Ise no Sakai: Giới Hạn Nhận Thức)
Hồi 1 – Phần 1 私にとって、伊勢神宮は信仰の場ではなかった。それは、純粋なエネルギーの貯蔵庫であり、既知の物理学が静かに息を潜める場所だった。三十五歳の私、海人春樹は、世間から「異端」の烙印を押された考古物理学者である。だが、その称号は、私を立ち止まらせる理由にはならなかった。むしろ、私が正しいことの証明のように感じられた。 夜明け前、外宮近くの立ち入り禁止区域。シトシトと降る春の雨が、鎮守の森の濃い緑を濡らしていた。湿った土の匂いと、何千年も変わらない空気の重さが、身体にのしかかる。私は防水シートの下で、特注の超低周波(ULF)レシーバーのモニターを凝視していた。 「アカリ、ノイズレベルは?」 耳元のインカムから、二十八歳のアカリの声が、静かに、しかし断固として返ってくる。 「過去四時間、変動なし。一〇・〇〇〇一ヘルツ。誤差はプラスマイナスゼロ点ゼロゼロゼロゼロゼロイチ。ハルキ、これは自然界の信号じゃない。人工的すぎるわ」 伊藤明里。彼女は私の、そしてこの狂気のプロジェクトの、唯一の常識のアンカーだ。彼女は一流のデータアナリストであり、古代言語学者でもある。私とは対照的に、彼女は論理の結晶であり、感情的なバイアスを嫌う。だからこそ、彼女の「人工的すぎる」という判断は、私の胸を高鳴らせた。 この四ヶ月間、私たちは神宮の敷地の下、正確に三十メートルの深さから発せられるこの一定の信号を追跡してきた。それは、地球の固有振動とも、地殻の動きとも異なる、異常なまでに安定した周波数だった。まるで、巨大な、複雑な時計が正確に時を刻んでいるかのようだった。 そして、ついに今日、その発信源を特定したのだ。…