“河川跡の石碑 ― 夜だけ文字が変わる理由” (Tấm bia đá ở lòng sông cũ – Lý do tại sao chữ viết thay đổi vào ban đêm
🟢 Hồi 1 – Phần 1 夜の帳が降りた、干上がった川底に俺は立っていた。足元は砂と、かつて川の流れによって磨かれた小石でざらざらとしている。空は星で満ちていたが、その光は俺の心に届かない。十年前、ここで全てが変わった。ここで父さんが消えた。大規模な低周波実験中の事故として処理されたが、俺は知っている。父さんは何かを見つけていた。何か、この世の理から外れた、**「音」**を見つけていたんだ。 俺は今、その残響を探している。耳を澄ますと、微かな、しかし確かに存在する低音が鼓膜を震わせる。それは人間の可聴域ギリギリの周波数、まるで地球の深部から上がってくる「嘆き」のようだ。科学はそれを地下水脈の振動か、遠くの地震活動だと説明するだろう。だが、俺の心臓は違うリズムを刻む。父さんが死ぬ直前に残した、最後のメモ。たった一語、「シンカク」。深核か、進角か、それとも…振動角(シンカク)か。 「ケンジ、そこにいるの?」 背後から声がした。サキだ。彼女は俺の唯一の理解者であり、この非科学的な探求に付き合ってくれる、頼もしい言語学者だ。彼女の持っている懐中電灯の光が、乾いた川岸の断面を鋭く照らしている。 「ああ、サキ。いつもの音を探していた。」俺はヘッドホンを外し、彼女に向き直った。「昨夜の地震で、川底の砂が動いた。たぶん、何か新しいものが露呈したはずだ。」 サキは表情を引き締めた。彼女は伝承を信じている。この場所が、かつて水の神を祀る古い神社の場所だったという言い伝えを。「教授は?まだ来ていないの?」 「教授はもうすぐだ。彼はこの発見を『地質学的な偉業』として発表したいだけだ。」俺は皮肉を込めて言った。教授—かつての父さんの同僚、そして俺の指導教官—は、常に自分の名誉を最優先する。父さんの研究を引き継いだのも、自分の名声のためだろう。 その時、サキが指差した。 「あれを見て、ケンジ。」 光の輪が一点に集まる。川底の、最も深い窪みの中心に、それはあった。風化し、半分砂に埋もれた、高さ一メートルほどの黒い石碑だ。水流によって角は丸くなっているが、表面には不規則な線が刻まれている。 「これだ。」俺は近づいた。石碑の素材は、この地域の一般的な花崗岩ではない。手袋越しにも、冷たい、特異な振動を感じる。俺の手に持った小型の周波数測定器が、微弱だが一定のパルスを発していることを示す。 サキはすぐに携帯型のスキャナーを取り出した。「昼間の分析では、これは古代の治水工事に関する記録のようだ、と出たわ。文字は摩耗が激しくて判読不能な部分が多い。ただの古い遺物…」 「だが、夜はどうだろうな。」俺は父さんが使っていた、特殊な波長可変LEDライトを取り出した。このライトは、人間の目には見えない特定の周波数帯域の光を放つことができる。父さんは言っていた。「物質は光の周波数によって、その『記憶』を解放する」と。 俺はライトを石碑に向けた。最初は何も変化はない。次に、周波数を徐々に上げ、可視光域を超えて、超高周波の紫外線に近い領域まで到達させる。…